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「自負と偏見」について

 「高慢と偏見」のタイトルで日本では知られていますが、こちらは中野好夫さんの訳による「自負と偏見」です。ミスター ダーシーとエリザベスの序盤から中ほど過ぎまで占めるすれ違いやダーシーの自分より格下、と見ている人たちへの態度のツンぶりと、エリザベスにぞっこんになってからのデレの落差にキュンキュンして、何度も読み返しました。ミスター コリンズの登場シーンは飛ばしてしまうことが多かったですが。

 そのコリンズをはじめとして、登場人物のキャラが強いです。エリザベスの母親は韓ドラに良く出てくるハチャメチャなお母さんのようです。当時の女子、とくに中産階級の財産のない女子は結婚することによってではないと身を立てていくことはむずかしい時代に娘の結婚に奔走する母親は無理のないこととは思いますが、自分の母親だったら、さぞかし恥ずかしい思いをするだろうと感じます。ミス・ディ・バーグもはずせません。韓ドラでいうところの自分も財閥出身の、大財閥の奥様、といったところでしょうか。女子的な魅力に欠ける自分の娘は溺愛しているのに、エリザベスには超厳しく、当たりがキツイのです。活動的で生き生きとしているエリザベスがないものねだりのように、うらやましいのです。お金持ちというものは、満足を知らない、と言います。

 ダーシーのツンデレぶりが無理のない納得できる自然な変化として描かれているのも好きなところです。

 私もエリザベスのようにイケメンで超お金持ちの男に尽くされてみたい、と夢見心地になれる小説です。